室蘭市で発生した女子高生失踪事件が再び注目を浴びている。2001年3月6日、16歳の千田麻未さんが繁華街のバス停から姿を消してから、実に22年が経過した。彼女の失踪は未解決のままであり、その謎は深まるばかりだ。

失踪当日、麻未さんは友人とショッピングセンターで会話を交わした後、午後1時41分にバスを降りた。しかし、彼女は目的地のパン屋には現れず、わずか20メートルの距離で消えてしまった。目撃情報はあるものの、決定的な証拠は未だ見つかっていない。

警察は事件の初動捜査で重要な手がかりを見落とし、捜査が遅れたことが指摘されている。特に、パン屋のオーナーが疑わしい行動をとっていたにもかかわらず、証拠不十分で逮捕には至っていない。彼は麻未さんに対して特別な関心を持っていたとの証言もあり、周囲からの疑念は消えない。

さらに、近年の調査では、麻未さんが北朝鮮の工作員に拉致された可能性も浮上している。北海道では過去に多くの拉致事件が発生しており、麻未さんの失踪地点近くでも同様の事件が報告されているためだ。

現在、室蘭警察署は捜査を継続しており、麻未さんの顔画像を公開するなどして情報提供を呼びかけている。家族は未だに娘の帰りを待ち続けており、事件の真相解明を望んでいる。失踪から22年、麻未さんの行方は今も不明であり、事件は風化することなく、真実が明らかにされることが期待されている。