奈良県の山下誠知事が、K-POPの無料ライブを奈良公園で開催する計画を発表し、県民からの反発が高まっています。このイベントには、約2億7000万円の税金が投じられる見込みで、観客数は9000人を想定しています。1人あたりのコストは約3万円に達し、通常のアーティスト関連経費を考慮すると、チケット販売価格が3万から4万円程度になる計算です。
この贅沢なライブ計画に対し、県民は「文化を守るべき役所がこのような無駄遣いをするのか」と憤りを表明しています。特に、県内で行われる伝統的なイベントである平城京天平行列の予算が削減されたことに対する失望感が強いです。文化的な象徴である平城京を軽視する姿勢に、多くの人々が疑問を抱いています。
山下知事の選挙戦における経緯も注目されています。自民党が推薦した候補者が有力視される中、知事は突如として当選を果たしました。この背景には、自民党本部の戦略が影響しているとする見方もあり、政治的な混乱が奈良県の文化政策に悪影響を及ぼしているのではないかとの指摘があります。
奈良県は世界遺産に登録された歴史的な地域であり、文化資源の保存が求められています。K-POPイベントが注目を集める一方で、地域の伝統や文化を軽視する行為に対する反発は、今後も続くと考えられます。県民の声がどのように響いていくのか、これからの展開に注目が集まります。