博多と由布院・別府を結ぶJR九州の観光列車「ゆふいんの森」が運行開始から35周年を迎えたのを記念し、停車駅のJR鳥栖駅1・2番ホームにある立ち食いうどん店「中央軒」が、緑色の“ゆふいんの森バージョン”に塗り替えられた。24日、同駅ホームでお披露目された。
中央軒は1956(昭和31)年、九州の駅で最も早く立ち食いうどんの営業を始めた老舗。「かしわうどん」は鳥栖名物として親しまれ、ゆふいんの森で販売する弁当も提供している。ホーム店舗の塗り替えはJR九州と中央軒がタイアップし、記念イベントとして実施した。
お披露目式には鳥栖いづみ園の園児、鳥栖工業高機械科の生徒ら120人が参加。中央軒の児玉隆二社長は「歴史ある店舗だが、新たな時代の鳥栖駅、中央軒の看板となり、楽しみの一つになってくれれば」とあいさつ。久冨勝之鳥栖駅長は「ゆふいんの森はJR九州にとって観光列車の第1号。鳥栖はいろんな列車が止まり、見どころもたくさんなので多くの人に来てもらえれば」と話した。
鳥栖工業高機械科は、今回の企画に合わせ、鉄の鋳込み技術を生かした直径30センチの銅製プレートを贈る計画で、この日は一足先に模型を手渡した。来年2月には贈呈予定で、3年の古川初芽さんは「仕上げにこだわり、完璧なものをお渡ししたい」と話した。(樋渡光憲)